アメリカ南部、ニューオリンズ―ロザリンド・ベイカーには忘れがたい地だ。八年前、十八歳だった彼女は、ここで実業家チャンスと出会い、恋に落ち、激しく愛し合った。だがチャンスの背信によって恋は終わり、彼女は彼のもとを去った。その後、チャンスはロザリンドの親友と結婚し、一人娘ともども幸せに暮らしているという。二度と彼に会うことも、この地を訪れることもないと思っていた。それなのにロザリンドは戻ってきた…胸に秘密をかかえて。チャンスと再会した彼女の思いは、昔と同じように燃え上がった。彼は親友の夫だというのに。