あちら側の存在である魔乖術師。それがこちら側へと顕在化するとき必然的に世界はゆがむ。ゆがみは弱い者を呑みこみ…。そこに待つのは死だけだ。そんなこと俺は理解していた。理解していたはずだった―。清夢騎人は魔宴に身を置きながら、学校に通い続けた。ある日の放課後、ナイトは幻惑を得意とする『偽』の魔乖術師と遭遇する。魔宴は魔乖術師がすべてを懸けて争うルールなき戦い。当然、何の力も持たないナイトの友人は格好の標的になり―。加速するマジカル・ファンタジー。幻と現実との境界が明らかになるとき、その先に待つものとは。