弱小国家ウェスタディア王国。今、この国に未曾有の危機が迫っていた。隣国のラミアム大公国の大艦隊が侵攻を始めたのだ。迎え撃つはずの自国艦隊は総指揮官もろとも戦わずして逃亡してしまう。まだ少年のあどけなさを残す書記官アルファーニは憤っていた。自らの保身に走り国を見捨てた貴族たちを。故郷を捨てることができない彼は決意をする。逃げられないなら戦うしかない!そんな時同じく取り残された境遇の兵士と出会う。かつては指揮官だったが一兵卒に降格されたという不良軍人のバドエルと。その出会いが、信じられない奇跡の始まりだった。