夢もプライドも、お金もパスポートさえも失ったフランセスカは、太陽が照りつけるテキサスの道端で再びひとりぼっちになった。お腹には、愛したと思った人の赤ん坊がいる。もう誰も頼れない。自分の人生は自分で切り開こう―彼女は生まれて初めて、ただ生きることに執着した。偶然たどりついたのは、田舎の小さなラジオ局だった。想像を絶するほど過酷な下働きに、食うや食わずの日々。そして時に脳裏にちらつくダリー・ビューダインの面影。それでもいつか幸せが訪れると信じて、フランセスカは新たな人生を歩み始めた…。巨匠が渾身の力で描いた再生の物語、愛と感動に満ちたクライマックス。