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キリスト教的プラトニズムとグノーシス主義的神秘主義の対立という図式で中世から二十世紀前半に至るロシア哲学史の総体を読み解き、調和と不協和が織りなす種々の思想潮流から“人格の生”をめぐる卓越した問題意識の体系を抽出する。
はじめに―世界哲学を背景にしたロシアの哲学思想ロシア哲学前史(十‐十七世紀)ロシアにおける哲学の誕生(十八世紀)哲学の基本的方向性の形成(十九世紀前半)F.M.ドストエフスキーの哲学的見解L.トルストイ、N.フョードロフ、「後期」スラヴ主義者たちの宗教的・倫理的探求V.ソロヴィヨフの哲学体系ロシアのライプニッツ主義とカント主義『キリスト教に関する論争』―V.ローザノフL.シェストフの宗教的実存主義〔ほか〕