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要旨 |
古今東西の言語と思想に通じた一代の碩学・井筒俊彦。その豊饒な思索の一側面を内側からトレースする。分節と無分節との同時現成。二重の見。事事無礎。そして、禅モデルと密教モデルの問題。意識構造モデルの問題もある。深層意識におけるイマージュ。コトバの本源的なはたらき。あるいは、意味分節理論もある。井筒は思想研究の方法論を強く意識していた。イスラーム思想の意味論分析に遡る仕方で、その強靱な思索の根幹を見定める。『意識と本質』以降の自在な語りを支えていた礎石。対話でもなく、比較でもない、複数の思想を自分の内で溶かしてしまう「インターペネトレーションのところ」。井筒哲学の深淵を静かに拓こうとする。 |
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目次 |
井筒哲学を読む |