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日本神話の神さまたちは、なぜわかりづらいのだろうか。日本神話の神々は、みな人間的で親しみやすい存在だ。けれども、一人の神さまにいろいろな性格と役割が与えられていて、うまく一つのイメージにまとまらない。スサノオノミコトは凶暴なのか優しいのか、首をひねってしまうのだ。著者は神々の本当の姿を求めて日本神話の舞台となった聖地を訪ね歩いた。神々は聖なる土地でどんな役割を果たし、どのように愛されてきたのか。出雲、高千穂、伊勢…。著者はその地で、いまも生き生きと語られ続ける神々たちの姿に接した。知っているようで知らなかった古代の神々たちの顔が見えてくるとき、誰もが心の霧が晴れる思いがする。それは、日本人の遥かな源が見えた気がするからだろう。