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江戸の人びとは「子は宝」といい、その誕生は親ばかりか、地域ぐるみで喜び、祝い、子を大切に育てようとした。また、生まれてくる前からの「胎教」にも熱心だった。江戸初期の儒学者・中江藤樹は正保四年(一六四七)、女性向けの教訓書『鑑草』を出版。その中で“子育ては胎教からはじまる”と書いている。江戸の若い母親たちは、子どもにさまざまなことをしつけようとした。遊びや食事、排泄、睡眠など基本的なことから教育まで、厳しくしつけた。また、江戸の育児は母親だけでなく、まわりの人びとが参加することが多かった。長屋暮らしでは、隣近所の人びとがなにくれとなく世話を焼く。活き活きとした江戸時代に、とっぷり浸ってください。