対中国、対北朝鮮、対韓国…東アジア地域における日本の位置取りには常に緊張感がつきまとう。経済的に中国との関係を密にしながら、一方では政治的警戒を緩めない米国も、中国と台湾の関係には神経質になる。そんなアジアで、台湾は独自の歩みを続けている。中華人民共和国の成立から半世紀以上―すでに経済的にも台中関係は激変し、「台湾独立」の意味も変わった。そんななか、更に、陳水扁・民進党が草の根から変えつつあるものがある。台湾在住の日本人ジャーナリストで、民進党を身近に観察し続けてきた著者が、今後のこの地域のキーストーン・台湾の動きを克明にレポートする。