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仏教伝来のインパクトを受け体系化する道教。中国固有の思想との相克のなか、融合はいかになされたのか。霊宝経から坐忘論まで、生み出された経典・儀礼・聖像等を通して、六朝隋唐時代におけるダイナミックな展開を描き出す労作。
第1篇 霊宝経の形成とその思想(霊宝経と初期江南仏教―因果応報思想を中心に霊宝経における経典神聖化の論理―元始旧経の「開劫度人」説をめぐって ほか)第2篇 天尊像考(隋代の道教造像天尊像・元始天尊像の成立と霊宝経 ほか)第3篇 道教経典と漢訳仏典(『海空智蔵経』と『涅槃経』―唐初道教経典の仏教受容『海空智蔵経』巻十「普記品」小考―道教経典と中国撰述仏典 ほか)第4篇 日本国内所蔵の道教関係敦煌写本(国立国会図書館所蔵の敦煌道経杏雨書屋所蔵の敦煌道経 ほか)第5篇 唐代道教と上清派(則天武后期の道教司馬承禎『坐忘論』について―唐代道教における修養論 ほか)