韓国では現在、世界でも稀有なデジタル・デモクラシーの実践が試みられている。「オーマイニュース」をはじめとするインターネット新聞や「ソプライズ」のような政治批評サイトは、二〇〇三年の廬武鉉政権の誕生や〇四年の大統領弾劾政局に多大な影響を与え、その勢いは、いまや主流メディアであるテレビや大手新聞にも劣らないといわれている。本書は、ネティズン(ネット市民)による電子民主主義文化が隣国で花開いた背景を解き明かしながら、民主化運動の歴史と現在を描いたものである。韓国政治とメディアの「今」を理解するための、コンパクトな一冊。