教育行政の迷走、社会のひずみ、大人の無責任、家族形態の急激な変化。それらのしわ寄せが、「子どもたち」に向かっている。東京地検特捜部時代、ロッキード事件で時の前首相・田中角栄を逮捕にまで追い込んだ鬼検事。その後、福祉の世界に転身し、今は各界のご意見番としても活躍する著者が、「犯罪」と「福祉」、両極端の社会を見据えて発見した「人間力」とは何か。自分で生きて行く力=自助と、他人を助け、他人に助けられる力=共助というキーワードでやさしく提言する。また、イギリス、フィンランドそれぞれの教育に詳しい現場の教師との、示唆に富む特別対談二編も収録。