葉山透が贈る現代の伝奇譚、待望の第二弾!江戸時代──寛延年間に村人すべてを殺戮したという怪異「鏖」。長く封じられていたはずのそれが、眠りから覚めた。総本山、御蔭神道の名だたる手練が犠牲となり、関係者を震撼させていた。へそ曲がりで有名な九条湊の仕事を選ぶ基準は、「面白いかどうか」だという。人を跡形もなく吹き飛ばす、前代未聞の怪異──だが湊の腰は重い。皮肉げに「解決してみせるが、期待はするな」と不可解な言葉を放つ湊。実はこの事件には恐るべき秘密が潜んでおり──。事態は驚くべき展開を見せていくのだった!