Yoihon 良書網 訂購日本書籍、雜誌、動漫,WhatsApp 9411 6767 查詢
「デザインの輪郭も人の輪郭も同じです。デザインはすべての生き方に通ずる」
au/KDDIの携帯電話「INFOBAR」、無印良品の「壁掛式CDプレーヤー」、家電・生活雑貨の新ブランド「±0」など国内で数々のヒット商品を生み出し、また今春開催されたミラノサローネ2005でB&B ITALIA、driadeなど7社から新作を発表するなど、世界的に活躍する工業デザイナーとして近年各界から注目を集めている深澤直人。本書は、『デザインの生態学』『デザインの原形』をはじめ数々の誌上でデザイン論も展開している論客でもある深澤氏が、初めて自分自身について語ったエッセー集です。
「“ふつう”というのは、椅子は椅子であり、テーブルはテーブルであるということです」
デザインとはかたちをつくることではなく、それぞれの“もの”がいくつもの選択を通りぬけたあとに残った、最終的な「あるべき姿」を浮かび上がらせること。デザイナーの役割は、その姿の輪郭を描くことだと深澤氏は語ります。
「人の目を惹く造形=デザイン」とされてきた現代社会に誰もが共有できる感覚をかたちに変えて提示し、デザインの本来の役割を取り戻そうとする深澤氏の姿勢は、多くの人びとの「気づき」を促し、日常生活の価値を見直すきっかけを与えています。
「それは、自分が震えるように感動してきたものなんです。僕はその感動と同じ状態をつくり込もうとしているのかもしれない」
つぶやきとも語りともつかない言葉の羅列(アフォリズム)、書き下ろしのエッセイ、友人たちとの対話、深澤氏を取り巻くさまざまな状況を撮影した写真によって、デザインについての考え方、現在の自分に辿りつくまでの道程、自身の進む道に示唆を与えてくれたいくつかの出会い、日常への思いなど40のテーマが語られています。それぞれに独立しつつゆるやかにつながった文章を読み進んでいくうちに、デザインというものの「輪郭」をその人なりに掴まえてほしい。そんな深澤氏の思いが込められた本です。