2013年、埼玉県の男性が、合計36回も救急搬送の受け入れを拒否されて亡くなった。首都圏の医者不足は危険水域に達している。わが国の大学教育は「西高東低」の傾向が強い。たとえば日本の医学部は、西日本に多いとされる。その傾向によって医者不足に代表される医療格差が生み出されているのだ。東大の合格者数、メジャーリーガーの出身地、旧日本軍と国立病院の関係などから、各地の医療と医学教育を徹底分析。地理的・歴史的背景を元に、医療と医師の偏りを正すために提言する。「なぜ医学部は西日本に多いのか」を見ることで、日本の現在が見えてくる。医学部受験にも必携。