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「浦島太郎」と「一寸法師」の最終場面に登場する「玉手箱」と「打出の小槌」—この二つの小道具は、それぞれの話を締め括る重要な働きをしている。玉手箱は、浦島太郎を一瞬で年寄らせ、乙姫様との絶縁を完遂させる。打出の小槌は、一寸法師の背を引き伸ばしお姫様と結ばれる条件を整える。しかし、これらの小道具が、なぜ、どのようにして、この重要な役割を果たしているのか、よく考えてみると、どうも不思議なことが多い。これらの本来のあり方を、昔話の変遷の中から探る。