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1部では1900年前後の王国維や梁啓超の哲学観と、民族革命の理論的支柱である章炳麟と劉師培の戴震像を通して、“戴震の哲学”の確立以前の戴震論を考察する。2部では梁啓超と胡適が新文化運動を背景に確立した“戴震の哲学”像の特徴を分析し、同時に彼の哲学の内在的論理を抽出して、戴震の思想が西洋の影響なしにはあり得なかったことを明らかにする。3部では劉師培の歴史哲学構想と章炳麟の政治哲学・言語哲学が、戴震をはじめ清代漢学からの栄養により形成されたことが示される。ここに中国近代哲学の実相を解明する。