明治以来、日本人は何をどのように考えて来たのか?近代の始まりとともに、西洋の思想や文化を積極的に受け入れるようになると、それらの思想と対決しながら内面化し、独自の哲学を築き上げる思想家が数多く現れた。本書は国内外の状況が目まぐるしく変わっていく時代、19世紀後半から20世紀末にいたる歴史に足跡を残した哲学者・思想家たちの主要著作と思索のエッセンスを紹介。福沢諭吉、西周らに始まり、岡倉覚三(天心)、西田幾多郎、田邊元、和辻哲郎などを経て、務台理作、中村元、井筒俊彦、湯浅泰雄らに至る流れを総覧する。日本の哲学思想史を概観するのに格好の入門書。