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日本の大切なモノ・コト・ヒトを改めて実感できる雑誌『YUCARI』。第6号の特集は「江戸デザイン」です。江戸時代、265年の泰平の世は「粋」という固有の美意識と価値観を作り、優れたデザインや卓越したモノヅクリの技術を生み出しました。遊び心に満ちた形や柄、奢侈(しゃし=贅沢)禁止令を逆手に出来上がった色・文様は、いまの時代でも新鮮さを失うことはありません。 贅沢を禁止されると、それに対抗するように着物の表側の生地は地味にして、裏地や下着にこだわるというファッションスタイルが確立されていきます。「裏勝り」(うらまさり)というスタイルです。表の色も茶色・ねずみ色・藍色と地味な色はメインだけれど、徹底的に微妙な色のトーンにこだわったそうです。「四十八茶百鼠」(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)という言葉があるほど、カラーバリエーションは豊富でした。 こんな「粋」な江戸デザインの話題から、“歌舞伎役者がアイドルなら、吉原の花魁はスーパーモデル”といった当時の流行発信基地「歌舞伎と吉原」ネタ。幕府による風俗規制が厳しくなればなるほど、吉原や歌舞伎は庶民とって特別な世界に。歌舞伎役者にちなんだ文様や帯の結び方が庶民に広まり、遊女の最先端の化粧方法を町の女性が真似したりしたそうです。その仲介となったのが浮世絵でした。 特集では、「江戸デザイン」のうんちくだけでなく、江戸のセンスや技術を未来へとつなぐ現代のクリエーター4人へのインタビュー、江戸時代から愛され続ける季節の工芸品の数々の紹介、ブーム再来?「江戸猫」ととっても可愛い江戸猫グッズなども取り上げています。 理にかなった循環社会、節度と人情ある人間関係といった江戸時代の暮らしぶりは、現在、私たちの求めるものに通じ、シンプルでありながら、豊かなライフスタイルのサンプルとしてさまざまなことを私たちに示してくれているような気がします。