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明治から昭和の缶詰ラベル約550点を収録。バラエティ豊かなデザインや配色、意匠の数々をフルカラーで紹介。 日常の保存食として身近に親しまれている缶詰が日本で初めて製造されたのは、今からおよそ150年前、1871(明治4)年のことです。当時の缶詰の販売は輸出が大半を占めており、残存のラベルには海外に向けてつくられたものが多く残されています。 本書では、明治10年から昭和期にかけて印刷された国内・輸出用の缶詰ラベル約550点を収載しています。魚類、肉類、甲殻類、果実や野菜から食卓に並ぶおかずまで、沢山の食材が描かれたラベルからは、当時の日本のもつ豊富な食料資源や国際競争のなかで培われていった高いデザイン力が読み取られます。卓越したデザインの奇抜さ、新鮮さには、近代日本という時代の息吹も投影されているのでしょう。制作時より数十年を経たいまなお新鮮な魅力に溢れる、缶詰ラベルの往時の商業デザインをお楽しみください。 寄稿:安西水丸 デザイン:原条令子