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草木を愛する風変わりな判事・桑田義雄。家庭裁判所に持ち込まれる数々の事件を通して、現代の人々の愛と孤独を優しく描く都会派森林浴ドラマ。
第9~10集では、全編を通じて新興住宅地の中学校で起こった体罰事件が描かれる。少年が受けた体罰とは、真っ暗闇の森に連れ出され、首から下を麻袋に詰められた上で、沼浸けにされるという過酷なもの。裁判の過程で、少年、教師、保護者、そして桑田たち審理に関わる人々の心情が事細かに綴られ、今日の学校が抱える問題が浮き彫りにされていく。
“沼浸け体罰事件”裁判で、被告の教師のひとり、緒方への本人尋問が行なわれた。この席で緒方は「間違ったことをした」と反省の弁を述べたために、体罰容認派の弦巻・足立両教師から「裏切り者」と激しく糾弾される。事件以前の緒方は、被害者の“不良”少年らを焼き肉に誘って語り合うなど、積極的に心を通わせようと努力していたが、結局は板挟みとなり、思い詰めた彼はついに沼へ身を投げてしまう…(第1~2話)。